冬の海鳥探鳥会レポート

2月11日(土)に、海岸を巡りながら海鳥を観察する『冬の海鳥探鳥会』が開催されました。

 

探鳥会開催日の早朝まで雨が降っていましたが、探鳥会の開始時間になると見事に晴れ渡ってくれました。

何故か海鳥探鳥会の開催日は毎年晴れてくれます。

ありがたいですね。

 

探鳥会が始まったころは風が強かったのですが、徐々に風は弱まり、ゆっくりと探鳥することができました。

探鳥会の様子
探鳥会の様子

最初に訪れた柏崎の海岸では、海上でカモたちがくつろいでいました。

(写真左がヒドリガモ、右がヨシガモです)

 

穏やかな陽気で、風も波もほとんどないので、カモたちも気持ちが良さそうでした。

 

辺りには「ピューウ、ピューウ」というヒドリガモの可愛い鳴き声が響いていました。

海上のカモたち
海上のカモたち

防波堤の鳥
防波堤の鳥

近くの漁港に移動すると、堤防にカモメやウがたくさん止まっていました。

 

そこでよく見ると、なんとヒメウが3羽も!

 

海鳥探鳥会で見られるヒメウはいつも単独での登場だったので、複数のヒメウを同時に観察できるのは珍しいです。

今回はラッキーでした。

 

写真の4羽のウのうち、一番左で頭を掻いている鳥はウミウで、右3羽がヒメウです。

ヒメウは頭全体が黒いのが特徴で、ウミウに比べると小柄です。


波打ち際のイソヒヨドリ
波打ち際のイソヒヨドリ

スロープの波打ち際にはイソヒヨドリが止まっていました。

写真では手前にあるレールに足が隠れてしまったのが残念ですが、色鮮やかなオスでした。

 

大勢の人が現れてびっくりしたのか、背筋を伸ばして辺りを警戒していました。


優雅に泳ぐウミアイサ
優雅に泳ぐウミアイサ

沖の方では、ウミアイサのメスが泳いでいました。

後頭部のボサボサ冠羽と細長いクチバシが特徴の海鳥です。

  

ウミアイサやカイツブリ類など、頻繁に潜水するタイプの鳥は、見つけてもすぐに潜ってしまうので、観察するのが大変です。

 

実は柏崎の海岸でもウミアイサのメスに会っていたのですが、なぜかオスには一度も会えませんでした。


場所を移動して、出雲崎の海岸では2羽のワシカモメを観察することができました。

目が黒っぽく優しい顔立ちの大型のカモメです。

 

多くの人たちに見られていても、堂々として落ち着いていました。

消波ブロック上のワシカモメ
消波ブロック上のワシカモメ

遠くに見える砂場ではクロサギが獲物を探している様子でした。

 

でも残念ながら、すぐに離れたところまで飛んで行ってしまいました。

ワシカモメのように、落ち着いてじっとしていてほしかったです。

獲物を探すクロサギ
獲物を探すクロサギ

寺泊海岸と遠くに見える佐渡島
寺泊海岸と遠くに見える佐渡島

最後に寺泊まで移動して、カモメたちを観察しました。

 

青空と穏やかな波で、さらに空気がとても澄んでいて、佐渡島も良く見えました。

 

そして、何とここでもクロサギを観察することができました。

今年は数が多いのでしょうか?

何にしてもありがたいです。

 


今回の探鳥会は例年とは少し傾向が違い、ほぼ毎年観察されていたシギ・チドリ類が観察できなかった代わりに、普段はあまり観察できないウミアイサ、ヒメウ、クロサギが複数観察できました。

絶好の探鳥日和の中で、珍しい鳥たちを観察できたのは幸運でしたね。

 

ご参加された皆様、ありがとうございました!

 

次回の探鳥会は、3月18日(土)に開催される『冬鳥さよなら探鳥会』です。

信濃川の河川敷にて、北方に帰る前の水鳥たちを観察します。

  

ご興味のある方は、ぜひご参加ください! 

 

 

【出現種】

ヨシガモ,ヒドリガモ,ウミアイサ,セグロセキレイ,ハクセキレイ,マガン,オオセグロカモメ,セグロカモメ,ウミネコ,カモメ,ヒメウ,ウミウ,イソヒヨドリ,スズメ,トビ,スズガモ,ヒシクイ,ワシカモメ,クロサギ,ハシブトガラス,ハシボソガラス,ドバト 計22種

 

(H.T.)