長岡野鳥の会の紹介

会について

長岡野鳥の会は、長岡市を中心に活動している野鳥保護団体です。昭和42年(1967年)に当時悠久山にあった長岡市立科学博物館に事務局を置いて誕生しました。平成29年(2017年)に創立50周年を迎えています。

会の活動は、このHPでも紹介していますが地元の科学博物館と共催で開催している市民探鳥会はじめ、海鳥探鳥会などの恒例探鳥会と併せて、20年以上前に調べた地域を再調査する「野鳥相を調べる会」もやっています。

長岡野鳥の会は、野鳥に限らず地域の自然との触れ合いも大切にしています。会員には植物大好き、山大好きという人たちもいます。会はこのような活動を通して「自分たちの地域の野鳥は自分たちの手で調べ、守る」という野鳥愛護の思いで活動しています。


歴 史

長岡野鳥の会は、昭和25年6月に新潟県初の野鳥保護団体として設立された「新潟県野鳥愛護会」の長岡支部として昭和43年に誕生し、昭和53年に「新潟県野鳥愛護会長岡支部」から「長岡野鳥の会」に名称変更されました。名称変更に伴い、より地域に根差した活動が活発に行われるようになり、地元の科学博物館と協力して40年間にわたって実施されている「長岡の野鳥相を調べる会」や「信濃川の野鳥」の出版、さらには30年間に及ぶ「旧長岡市のカラスの営巣数調査」などは、地域の野鳥の会の活動としては評価されるものです。同時に会員同士の親睦を目的にした行事も多彩で、県外での一泊探鳥会なども行っています。


活動内容

長岡野鳥の会では、探鳥会の開催や講師派遣、調査・研究、勉強会など、様々な活動を行っています。

ここでは、その中から定期的に行っているおもな活動をご紹介します。

市民探鳥会

長岡市立科学博物館と共催で4月〜11月の第2土曜日に行う、初心者向けの野鳥観察会です。

基本的な野鳥の知識やバードウォッチングの方法を学ぶことができます。

一泊探鳥会

長岡野鳥の会の有志が集まり、県内外へ一泊で行う探鳥会です。

亜高山帯や離島等で、普段目にすることができない珍しい野鳥との出会いを楽しめます。

冬の海鳥探鳥会

柏崎市から長岡市の寺泊にかけて、海岸を移動しながらカモメやカモなどの海鳥を観察する探鳥会です。

冬にしか出会うことができない多くの野鳥たちを観察できます。


冬鳥さよなら探鳥会

長岡市立科学博物館と共催で3月中旬~下旬に行う探鳥会です。

濃川の河川敷を歩きながら、春の訪れとともに、北の国に帰っていく冬鳥たちを観察します。

野鳥相を調べる会

長岡野鳥の会の有志が野鳥の繁殖期に集まって行う、野鳥相や生息状況の調査会です。

野鳥集会

野鳥の繁殖行動や体のつくりなどについて学ぶ勉強会や、会員が撮影した写真の紹介などを行う集会です。


トレカメ部 活動開始!

2023年秋、長岡野鳥の会では公益財団法人山口育英奨学会から助成を受け、トレイルカメラを整備しました。近隣の山林や自然公園に設置し、野鳥の生態映像の収集や直接観察が難しい種の分布調査等に活用していきます。生態映像の一部は、当会ホームページでも公開していきますので、皆さまどうぞご覧ください。

撮影データが、野鳥の保全や愛護思想の普及に寄与することを目指して、長岡野鳥の会トレカメ部は活動していきます。

 


講師派遣

外部の施設や団体が主催する探鳥会をご紹介します。

長岡野鳥の会から講師の派遣を行っています。

山口育英奨学会野鳥観察会

公益財団法人山口育英奨学会が主催する探鳥会で、春と秋の年2回、開催されます。

 

山口育英奨学会内の庭園から続く山林に整備された遊歩道を歩きながら、季節ごとに小国地域で出会える野鳥を観察します。


活動実績

長岡野鳥の会では、探鳥会の運営のほかにも野鳥の生態等に関する調査や、企画展示、講演会など様々な活動を行っています。
ここでは、過去に行ってきた活動実績の中から一部をご紹介します。

信濃川の野鳥相調査

長岡市は東山連峰や西山丘陵、その間を流れる信濃川など多様な自然環境に囲まれています。長岡野鳥の会では、数十年前から様々な地域において野鳥相の推移や繁殖状況等を調査してきましたが、その中でも特に多くの調査を行ってきたフィールドが信濃川です。これまでの調査範囲として、おもに平成の大合併以前のいわゆる旧長岡市の範囲を中心に、信濃川の水面や中洲、河川敷、河畔林などを対象に調査を進めてまいりました。

現在の信濃川における野鳥相の傾向としては、数を増やしている野鳥がいる一方で、河辺の湿地や中州の減少、護岸工事などにより、一部の野鳥がその数を大きく減少させていることがわかってきました。

今後も信濃川の野鳥相の推移を注意深く見守っていきたいと思います。


カラスの営巣数調査

長岡野鳥の会が主体となり、さらに長岡市民の方のご協力のもと、比較的認知度が高いカラス2種(ハシボソガラス・ハシブトガラス)を対象に、営巣場所や営巣数の推移と密度を調査し、解析を行いました。

調査は1983年からおよそ10年毎に行っており、調査の結果、カラス2種を合わせた営巣数は調査開始年と比較して約3倍に増加していました。また、カラス2種それぞれの傾向として、ハシボソガラスは電柱などの人工物への営巣割合が増加し、ハシブトガラスは街路樹など樹木への営巣割合が増加していました。


特別展・講演会・講習会

野鳥写真展、パネル展示、外部講師による講演会のほか、会員の調査研究報告などを行っています。

 

《おもな催し物》

・1979年 田中徳太郎シラサギ写真展を開催

・1987年 にいがたバードフェアに協力

・1993年 野鳥ふれあい写真展を開催

・2002年 新潟県環境NGO大会に参加

・2014年 バードウィークフェスタを開催

・2018年 カラス講演会「カラスとはいったい何ものだ!」を開催


役 員

・会 長 渡辺 央

・副会長 古川 英夫
     山村 英人